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投稿日:2022.08.16

【看護学部】2022年度「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」(第1回)を開催しました

2022年8月4日、青森中央学院大学2号館において、科研費採択プログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス」を開催しました。
今回のプログラム「人体解剖学を基にした安全な採血部位を解明しよう!」には、県内の高校生19名が参加しました。
プログラム開催に先立って、開講式では、実施代表者の三國裕子教授から、自身の研究を支える科研費制度と、研究者を志した動機、研究活動についてなどの説明がなされました。

開講式で科研費研究の説明をする三國教授

開講式で科研費研究の説明をする三國教授

安全な注射を行うには、身体のつくりやかたちを学ぶ人体解剖学の知識が不可欠です。今回のプログラムは、科研費研究の成果をもとに、科学的根拠に基づいた安全な注射部位の選び方や、人間の身体の個別性、神秘性、科学のおもしろさを、未来を担う高校生に伝えることを目的としています。

はじめに、三國教授による講義「人体解剖学の歴史と自身の研究の歩み」で、人体解剖学の歴史と、自身の研究目的、研究で明らかとなった、肘窩(肘の内側の浅いくぼみ)における安全な静脈注射部位、静脈の走行タイプは一人一人異なり8種類あることなどが説明されました。三國教授の研究は、医療事故を防ぐことを目的のひとつとしています。

講義に続いて、実習「静脈モデルを観察し科学的に考えてみよう」を行いました。皮膚に赤外線を照射して静脈を可視化する医療機器「静脈可視化装置」を使い、自分の腕の静脈走行を観察し、8種類のタイプのうちどれに該当するか確認しました。

静脈可視化装置で静脈走行を観察

静脈可視化装置で静脈走行を観察

そして、看護学部の教員と学生の補助のもと、発泡スチロールの腕模型に3Dペンで立体的な静脈走行をなぞり、この世でひとつだけの自分の静脈モデルを完成させました。

3Dペンで自分の静脈走行モデルを作成

3Dペンで自分の静脈走行モデルを作成

超音波診断装置で動脈の画像を観察

 超音波診断装置で動脈の画像を観察
 超音波診断装置で動脈の画像を観察

高校生たちは、互いの静脈モデルを観察し、さらに超音波装置で血管の画像や拍動の様子を見ることで、人によって走行タイプが異なることを理解するとともに、人体の不思議に驚いていました。

次の実習「安全な採血部位を解明する」では、ここまでの講義で得た人体解剖学の知識や、実習での静脈モデルの観察をもとにグループごとに話し合い、それぞれ科学的根拠をもって選定した安全な採血部位を発表しました。

安全な採血部位と選定根拠をグループごとに話し合い、発表

安全な採血部位と選定根拠をグループごとに話し合い、発表
安全な採血部位と選定根拠をグループごとに話し合い、発表

各グループの発表を受けて、三國教授から、人体解剖学と自身の科研費研究から導き出された「安全な採血部位」と、その根拠が説明されました。

安全な採血の場所がどのように決まるのか、講義と実習を通じて身体的に理解を深めたところで、本学看護学部の現役学生による模擬採血の実演を見学しました。これにより、学問や研究成果と採血の根拠を結び付けることができました。

基本的な手順をひとつひとつ確認しながら採血を行う学生の手元に、高校生は興味深く見入っていました。

学生による模擬採血の実演

学生による模擬採血の実演

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