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2024年6月28日、「経営組織論」(経営法学部・楠奥繁則准教授)にゲストスピーカーとして、特定非営利法人名古屋フットボールクラブ理事長で名古屋産業大学サッカー部監督の小崎峰利氏を招聘し、「超一流を育てる」と題して学生124名のためにご講演いただきました。
小崎氏は元日本リーグ(JSL)の選手で、2010年に名古屋産業大学サッカー部を創部し、わずか9年で強豪チームの集まる「東海学生サッカー1部リーグ」に昇格させた実績を持ちます。小崎氏が設立した名古屋フットボールクラブでは、大岩一貴選手(湘南ベルマーレ)、大南拓磨選手(川崎フロンターレ)など、20名ものプロサッカー選手を輩出。また、名古屋産業大学サッカー部では、大山晟那選手(ヴァンラーレ八戸)、高井健太選手(ラインメール青森FC)らを輩出しています。
プロサッカー選手になった方の中でも、生まれ持った素晴らしい才能があると小崎氏が感じた選手は、わずか1名だったそうです。
ではそれ以外の方々はどのようにしてプロの選手になることができたのでしょうか。
小崎氏は「彼らは『予測と配慮』を修得したこと」と分析しています。
例えば、横断歩道で信号が赤に変わりそうだけど渡り始めようとしている杖をついたおばあさんを見かけたとき、私たちはおばあさんが危険に直面することを「予測」するでしょう。この時、私たちはおばあさんに対して、「信号が赤に変わりますよ」と伝える等の気遣いや取り計らい「配慮」ができるでしょうか。
選手たちは、このような「予測と配慮」を生活の中で心がけた結果、サッカーの上達(例えば、受け手の走るスピードや状況を予測したパス)につながったと言います。
ほとんどの大学生は、卒業後、企業・病院・団体等の組織に所属し、組織人として職業人生を歩むことになりますが、品格が備わった組織人を涵養することにおいて、小崎氏は「予測と配慮」が鍵になると話されました。本講義では、充実した職業人生を歩んでいくためにも、「予測と配慮」の心がけが重要であることを学びました。