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【看護学部】2020年度 第1回「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」を(2020/08/15)開催しました

2020年8月15日、看護学部で「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」を開催しました。

 

今回のプログラム「人体解剖学を活用して安全な注射の場所を探してみよう!」には、定員を超える高校生23人が参加しました。

 

今回は、新型コロナウイルス感染症および熱中症が懸念される中での開催となりました。そこで、事前に実施者全員で、基本的な知識と対策をしっかりと共有した上で、参加者全員の入構検温や健康チェックをはじめ考え得る限りの防止策を講じ、プログラム実施中も細心の注意をはらいました。

 

○入構時の検温

 

プログラム開催に先立って、開講式では、実施代表者の三國裕子教授から、自身の研究を支える科研費制度と、研究者を志した動機、研究活動についてなどの説明がなされました。

また、特に新型コロナウイルス感染症について、参加者全員に配付した資料をもとに、3密回避や消毒、換気など防止対策についての説明と、マスク着用や手指衛生など留意事項の遵守徹底のお願いと共有がなされました。

 

○開講式での感染症防止対策の説明

 

安全な注射を行うには、身体のつくりやかたちを学ぶ人体解剖学の知識が不可欠です。今回のプログラムは、科研費研究の成果をもとに、科学的根拠に基づいた安全な注射部位の選び方や、人間の身体の個別性、神秘性、科学のおもしろさを、未来を担う高校生に伝えることを目的としています。

 

まず、弘前学院大学看護学部の千葉正司客員教授による講義「人体解剖学の歴史と奥深さに触れる」が行われました。大学の授業さながらの専門的な解説に、高校生は真剣なまなざしで聴き入っていました。

 

○千葉教授による講義

 

次に、三國教授が「適切な注射の場所はどのように決まるのか」と題した講義で、肘窩(肘の反対側、腕の内側の浅いくぼみ)における安全な静脈注射部位の選定に解剖学の研究から明らかになったこと、静脈の走行タイプは一人一人異なり8種類あることを解明したことなどを説明しました。三國教授の研究は、医療事故を防ぐことを目的の1つとしています。

 

○専門的な講義内容に聴き入る受講生

 

講義に続く実習では、はじめに、静脈可視化装置を自分の腕に照射して静脈走行を観察し、8種類のタイプのうちどれに該当するか確認しました。

 

○静脈可視化装置で静脈走行を観察

 

そして、看護学部の学生の補助のもと、発泡スチロールの腕模型に3Dペンで立体的な静脈走行をなぞり、この世で1つだけの自分の静脈モデルを完成させました。学生たちは、高校生と適度な距離を取りつつ、アドバイスしたり器具をこまめに消毒したりと、感染症対策を徹底していました。

 

○3Dペンで自分の静脈走行モデルを作成

 

○超音波装置で動脈の画像を観察

 

高校生たちは、それぞれの静脈モデルを互いに観察し、さらに超音波装置で血管の映像を確認することで、人によって走行タイプが異なることに驚いていました。

 

次に、ここまでの講義で得た知識や静脈モデルの観察をもとに、安全に注射を行うにはどの場所が適切かをグループごとに話し合い、根拠をもって選定した注射部位を発表しました。

 

○どこに注射をするのが安全か、グループで議論

 

○注射部位と選定根拠を発表

 

 

高校生の発表を受けて、三國教授から、科研費研究から導き出された「安全な注射部位」が発表されました。どのように安全な注射の場所が決まるのか、講義と実習により理解を深めたところで、看護学部の学生が模擬採血の実演を行いました。基本的な手順をひとつひとつ確認しながら採血を行う学生の手元に、高校生は興味深く見入っていました。

 

○看護学部学生による模擬採血の実演

 

最後に、修了式で、三國教授から高校生一人一人に修了証書「未来博士号」が授与され、プログラムの全日程を終了しました。

 

参加した高校生たちは、それぞれに知的好奇心を刺激された様子で、「自分の静脈の形や動脈の拍動を見ることができておもしろかった」「採血のデモンストレーションを見て、看護学生はこんな実習をしているのだなと知ることができた」など、医療用機器を用いた実習・実演が最も印象に残ったと話していました。また、「学問的に追求して実際に医療行為をすることが理解できた」「大学で学ぶ意義を知った」との声も上がっていました。高校生にとって、研究の基礎に触れ、さらに進路選択の参考になった、有意義な経験となったようです。

 

今回、感染症対策の一環として、昼食時に、看護学部学生2名によるプレゼンテーションを行いました。本来は、教員や学生と一緒に食事をしながら交流する時間ですが、マスクを外した参加者同士の会話を少なくし、飛沫感染を防ぐための工夫として、学生たちが準備しました。看護研究テーマに関するプレゼン、国際交流に関するプレゼンのいずれも、高校生に好評を得ました。

 

○昼食時の学生によるプレゼンテーション

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